住宅ローンを返済中で抵当権付きの家を売るには – 家が売れない

現在、住宅ローンを返済中の方で、抵当権付きの家を売るには、抵当権の抹消が条件となります。抵当権を抹消するためにはローンの完済が必要です。 つまり残りのローンを一括返済すればよいわけですが、そもそも住宅ローンを組んで購入しているわけですから、一括返済ができる余裕があるというケースは稀かと思います。

しかし一括返済に充てる自己資金を用意できなかったなら、売ることができないというわけではありません。仮に売却金額が1000万円だったとして、ローン残債が1000万円だったとすれば、売却金額をそのまま一括返済に充てることができ、めでたく売却することができます。

仮に1200万円で売却できたなら、200万円分は次に住む家の購入資金に充てることもできます。

売却額がローン残債を下回ってしまう場合の選択肢

しかしこのようにすんなりとはいかないのが現実です。近年では中古物件の相場が下落しています。特に首都圏におけるマンションでは、新築物件がどんどん建設され、一時期よりも安い相場で販売されていて、中古マンションの需要が下がり、その結果売却価格も下落している傾向にあります。

こういった現状から見てローン残債を上回る金額で売却できるケースは少なく、この場合に考えられる選択肢はこれらの2択になります。

買い換えローン

新たに購入する物件の購入金額と、ローン残債とをまとめて借り入れ、物件が売却できた際に借り入れ分からローン残債を一括返済することで、抵当権を抹消するという方法です。ただし現在所有する物件が売却できることが、ローン完済(抵当権抹消)の条件となりますから、物件が売れなければ成立しません。

通常の住宅ローンでの返済負担額は、年収に対して最大で35%となっていますが、買い換えローンでは上記のように年収に対して20%となっているため、年収が少ない方が利用するにはハードルが高いローンであるといえます。

任意売却

任意売却はローン残債を自己破産として処理したり、分割返済としたり、場合によっては免除とすることが可能な売却方法ですが、どちらにしてもいわゆるブラックリストという扱いになってしまい、それ以降の借り入れなどが一切できなくなってしまいます。

こういった面からどうしても住宅ローンを返済できないなどの事情でなければ、お勧めできる方法ではありません。どちらかといえば家を売ることが目的ではなく、どうしても返済が厳しくてその負担を軽減したいという場合の最後の砦と考えておいた方がよいでしょう。

ローン残債有りの場合も「売りに出したけれど売れない」は避けたい

ローン残債有りの場合に限らない話ですが、売りに出したけれど売れないという事態は出来る限り避けたいところです。そのためにはやはり物件の売却相場をしっかり把握し、いくらで売却可能かを入念に検討した上で、複数社に査定を依頼して、しっかりとした販売活動をしてくれる不動産業者と、媒介契約を結ぶことが重要だといえます。

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抵当権抹消は自分でやるべき?

さて、なんとか無事売却できて、ローン残債分を一括返済できた場合に、忘れてはならないのが抵当権抹消登記です。

ローン残債有りの物件を売るには、一括返済が抵当権抹消の条件という言い方だと、なんとなく金融機関が抵当権の抹消までをしてくれるのでは?と思ってしまいますが、基本的にはご自分で抵当権抹消登記を行うことになります。

金融機関によっては抵当権抹消登記の委任を受け付けている場合もあるほか、金融機関を通さなくても司法書士事務所に依頼することも可能です。

抵当権抹消登記にかかる費用として、登録免許税があり不動産1件につき1000円がかかります。委任して代行してもらう場合や、司法書士に依頼する場合などで多くて1万円程度の費用が必要となります。

自分でやらなければならないわけではないものの、費用の面から考えれば、ご自分でやったほうが費用を小さく抑えることができるといえます。